煙突掃除で健康診断
こんにちは。
代表の佐藤哲郎です。
最初から強い口調で訴えます。
『薪は必ず無垢のものを使ってください』
もう、この一言に尽きます。
なぜ、ここまで強く訴えるのか?
それは、薬剤が付いた薪を大量に燃やすと煙突が詰まるからです。
しかも、煙突内にこびり着いたその物体はブラシで落とす事が非常に困難です。
木に付いた薬品は煙突内にこびりつき煙突を詰まらせる
あるお客様から最近、薪ストーブが燃えが悪く調子が悪いと言うご連絡をいただきました。
いったい何があったのか?気になってしょうがありませんでした。
電話である程度ヒアリングしたところ、教えてもらった通りに使っているとのことでした。
その後、『そういえば最近、薪を変えた』とお客様からお聞きしました。
どのような薪か質問したところ
『輸出用の木材コンテナをばらばらにしたもの』
とのことでした。
どうも、薪を変えてから調子が悪くなったようです。
一次切り分けとして、お客様に煙突内部の状態の写真を送っていただきました。
それがこの写真です。
写真をご覧いただくだけで、凄まじさが物語っていると感じませんか?
もはやクレオソートではなく、薬品が熱で黒焦げになった得体のしれない物体です。
ブラシを用いて、お客様ご自身で煙突掃除を試みるも、もはやブラシでは落とせないほど、びっしりと詰まっていました。
正しい薪、正しい使い方をすると煙突内部に煤がつき、湿った薪や低温でトロトロ焚くとクレオソートと呼ばれる物質が付きます。
ご参考までに煤とクレオソートの違いを以下に記します。
- 成分:炭素を主成分とする微粒子。
- 性質:乾燥している。
- 発生原因:薪の不完全燃焼。
- 煙突への影響:煙突の内部に付着し、ドラフトを弱める可能性がある。
- その他:過去には、照明や暖房器具から発生し、室内にも溜まることがあった。
- 成分:薪に含まれる水分やヤニなどが不完全燃焼によって生成されるタール状の物質。
- 性質:粘着性があり、黒褐色。
- 発生原因:不完全燃焼、特に低温での燃焼。
- 煙突への影響:煙突の内部に付着し、煙突火災の原因となる。
- その他:薪ストーブの燃焼温度が低いと発生しやすい。
もう、お客様の手には負えない状態ですので、弊社にて煙突掃除をさせていただくことになりました。
ブラシでは除去できないことを事前に把握していましたので、工場にある丸棒で特製のタガネを作って現場に赴きました。
特製タガネを使って除去した物体を触ってみたところ、ブニュブニュした感触がありました。
クレオソートとは違い、いかにも化学物質のような感じでした。
ほとんどの煙突をばらしてタガネで除去し、何とかきれいになりました。
前述した通り、正しい薪と正しい使い方をすれば、煙突内部には煤が付きます。
これが良い例です。
皆さん、薪は必ず無垢のものを使いましょう。
今回のコラムが読者の皆様にとってお役に立てれば幸いです。
それでは今日はこの辺で失礼します。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。